相続相談について

「第17話」相続法改正で遺産分割方法が見直しに

「第17話」相続法改正で遺産分割方法が見直しに

 

今年最後のブログとなります「40年ぶりの相続法改正とは!?」から…

今回はその「第2弾」!!

 

前回の「配偶者居住権」よりも一足早く施行される「遺産分割等に関する見直し」

こちらは来年の7月1日より施行となっています。

 

Ⅱ-1 結婚期間20年以上の夫婦は住居の贈与が特別受益の対象外

 

現行法では…

 

亡くなった方からの「生前贈与」「遺贈」により、個別に不動産や住宅取得資金をもらい受けた場合、他の相続人との不公平をなくすため、それらを相続財産に含めて遺産分割を行わなければなりません。

 

これを「特別受益の持ち戻し」といいます。

 

 

 

例えば…「妻(配偶者)に自宅を生前贈与した場合」

 

 

今までなら先に自宅をもらった分その自宅は「特別受益」とされ、遺言による「持戻し免除」の表示がない限り相続財産に合算され、預貯金などの相続分が減額されていました

 

 

     

 

 

 

しかし今回の改正で…

 

①婚姻期間が20年以上の夫婦間で

②自分たちが住むための居住用不動産を「遺贈」又は「贈与」した場合

 

「持戻し免除」の意思表示がなくても(被相続人の意思の推定規定)、その居住用不動産を特別受益から除外できるようになりました。

 

 

 

 

※従前の「婚姻期間20年以上の夫婦間贈与の特例」との違いについては第11話をご覧ください。

「第11話」婚姻期間20年以上の夫婦間贈与の特例

 

 

 

 

続いて…

 

Ⅱ-2 遺産分割協議の前に生活費を引き出せる仮払制度等の創設

 

相続される「預貯金債権」は相続人全員の共有債権になります。

 

よって…

 

それぞれの相続分が確定するまでは、生活費や葬儀費用、相続債務の弁済などの必要があっても払い戻しができず、相続人が立て替える必要がありました・・・

 

   

 

 

 

しかし!

 

今回の見直しにおいてはこれが緩和され、2つの仮払い制度が設けられることになりました!

 

 

①「預貯金債権に限り」家庭裁判所の仮処分の要件が緩和されます。

従来も訴えにより認められることはありましたが、今回の見直しによって、仮払いの必要性があると認められる場合は、他の共同相続人の利益を害しない限り、家庭裁判所の判断(手続き)で仮払いが認められるようになりました。

 

 

②「家庭裁判所の判断を経なくても」払い戻しが受けられる制度が新たに設けられました。

相続財産に含まれる預貯金のうち、口座ごとに下記計算式に基づく金額まで、家庭裁判所の判断を経ず、また、他の相続人の同意がなくても、相続人単独で払い戻しを受けられるようになりました。

 

その計算式とは…

 

「相続開始時の預貯金債権の額」×「払戻しを行う相続人の法定相続分」×1/3

=単独で払戻しをすることができる額

 

 

例えば…

 

「相続開始時の預貯金債権の額」が1,200万円

「払戻しを行う相続人の法定相続分」は配偶者1/2・子供二人が1/4づつ

その子供一人が払い戻し請求をするとしましょう。

 

上記計算式にあてはめると…

 

1,200万円(預貯金債権額)×1/4(子供の法定相続分)×1/3

=単独で払戻しをすることができる額

 

となりますので

子供一人が払い戻せる金額は100万円となります!

 

 

 

 

 

 

Ⅱ-3 相続開始後の共同相続人による財産処分

 

仮に特別受益(贈与や遺贈)を受けた相続人が、遺産分割前に遺産を処分してしまった場合、他の共同相続人に不公平な結果が生じてしまいますよね。

 

 

例えば…

 

配偶者がなく子供が長男・次男の2人だったとします。

 

長男に2,000万円が「生前贈与」され、相続される預貯金が2,000万円になった場合、この贈与分は持戻しとなり、相続総額は4,000万円になります。

 

よって…

 

長男にはすでに2,000万円が贈与されていますので、残りの預貯金2,000万円はすべて次男に相続されることとなります。

 

しかし…

 

 

この預貯金2,000万円のうち、1,000万円を長男が次男に内緒で引き出していた場合相続時の預貯金が1,000万円となってしまいます。

 

 

すると相続預貯金総額は生前贈与の持ち戻しを含めて3,000万円となり、法定相続分にしたがって兄弟それぞれが1,500万円ずつ相続します。

 

しかし…

 

長男はすでに2,000万円を贈与されていますので当然相続分は0円となり、次男は預貯金の実質残り1,000万円を相続することになります。

 

が…

 

これでは長男が贈与分の2,000万円と「内緒で引き出した」分の1,000万円を合わせて3,000万円を受け取ることになり、次男は1,000万円しか受け取れず不公平な結果となってしまいます。

 

 

しかし…

 

これを裁判所に訴えても次男の相続分は、本来の2,000万円に届くことはありません。

 

 

そこでこの不公平を是正するため…

 

遺産を処分した者以外(今回で言えば次男)の同意があれば、処分した者(今回で言えば長男)の同意を得なくても、処分した預貯金(引き出した1,000万円)を遺産分割の対象とすることができる。

 

という法律上の規定が加えられることとなりました!

 

これにより…

 

たとえ長男が一人で「こっそり」遺産分割前の預貯金を引き出してしまった場合でも、相続財産の総額は4,000万円とされ、次男は持ち戻しを含めた4,000万円の1/2にあたる2,000万円を相続することができるようになります。

 

 

めでたしめでたし。

 

 

 

【まとめ】

 

 

「配偶者居住権」と入り混じってしまいそうな「特別受益の持ち戻し免除」ですが…

 

「婚姻期間が20年以上の夫婦」「自分たちが住むための居住用不動産を遺贈又は贈与した場合」という点にご注意ください。

 

    

 

 

 

よって…

 

「特別受益の持ち戻し免除」は配偶者の貢献に報い、老後の生活を保障すべきものとして法的に認められることになるので、生前にちゃんと話し合いができていれば、「争族」にならずにすみます

 

 

 

そして…

 

預貯金債権の仮払い制度についても、確かに他の相続人の同意がなくても相続人単独で払い戻しを受けられる制度ではあります。

 

しかし…

 

大切なのはその費用は誰が、何のために立て替える?等、その後の遺産分割に悪影響がでないように、事前にしっかり確認をしておくことが必要だという事ですね。

 

 

 

 

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さて、事前の話し合いがないために起こる「争族」

 

「遺産分割方法の見直し」についても、使い方を間違えれば「争族」になりますのでご注意を。

 

ということで平成30年最後の第17話はこの辺で…。

 

次回2019年の第一回目は「40年ぶりの相続法改正とは⁉」

第3弾「遺言制度も見直しに」についてお話をさせていただきたいと思います。

 

2018年は相続ブログ第17話まで、たくさんの方にご愛読いただき、本当にありがとうございました。

2019年も「初めてでもわかる相続ブログ」をどうぞ宜しくお願い致します!

 

 

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