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「第9話」貸付事業用の小規模宅地特例に大きな税制改正①

「第9話」貸付事業用の小規模宅地特例に大きな税制改正①

 

平成30年4月1日より、貸付事業用の小規模宅地特例に大きな税制改正が行われました。

 

貸付事業用の小規模宅地の特例とは、亡くなった人が賃貸物件として使っていた土地については、200㎡まで50%引きで相続税を計算していいですよ、という非常に魅力的な特例です!

 

ただでさえ不動産を購入し、それを賃貸に出せば大幅な評価減の恩恵を受けることができます!

 

 

それに上乗せする形でこの特例が使えれば、さらにそこから50%引きとなるので相続税を少なくする効果は凄まじいものがあります

 

近年、この効果に目を付けて、相続税を減らす目的だけで賃貸物件を購入する人が非常に増えてしまいました…。

 

しかし、そもそもこの特例の趣旨は、賃貸不動産を相続した人が、不動産賃貸業を継続させやすいように税制面からもバックアップしよう!というものです。

 

そういった背景があり、「相続税を減らす目的だけで不動産賃貸業を始めるような人には、この特例は認めない!」という考えのもと、平成30年4月1日より特例の条件が厳しくなりました。

 

亡くなる前3年以内に貸付を始めた不動産には適用不可

 

この度の税制改正は

ズバリ!

 

亡くなる前3年以内に、新たに賃貸を始めた物件には貸付事業用の小規模宅地の特例を使えないようにします

という改正です。

 

 

 

まぁ確かに、相続税対策で相談に来られる人から父が亡くなる直前に賃貸不動産を買ってもらって、父が亡くなったら、すぐに売却してもいいですか?」という質問を受けることがよくあります。

 

このようなケースでは、もともと将来に渡って不動産賃貸業を営んでいく気はない訳です。

こういった人まで、「特例で救済する必要はない。」という今回の税制改正は一理あるかもしれないですね。

 

余談になりますが、私はこれまでたくさんの大家さんと話をしてきました。

大家さんが口を揃えていうのは…

「不動産賃貸業は決して不労所得なんかじゃなく、やることがたくさんあって大変なのよ!」

という意見です。

 

よく「サブリースで一括借上げしてくれれば楽ですよ。」という話もありますが、なんだかんだで毎年の確定申告など、色々やることは出てくる訳ですね。

 

そういったこともあるので、3年以上不動産賃貸業を継続させた人は、相続税を減らす目的だけではありませんね」ということで、無事に貸付事業用の特例を使い200㎡まで50%引きができるのです

 

 

 

また

事業的規模で貸付業をしている人は、3年以内取得でもOK

 

 

今回の税制改正の趣旨は相続税を減らす目的だけで不動産賃貸業を始めた人には特例を認めないというものです。

 

 

そうすると、次のような人が改正の影響を受けてしまいます。

 

 

   

              

 

 

例えば、もともと複数の物件を持っている大家さんがいて、その人が亡くなる3年前に新たに購入した賃貸物件がありました。

 

今回の税制改正で、亡くなる前3年以内に購入したものには特例が使えなくなりましたが、もともと不動産賃貸業に本腰をいれているような人であったのなら、それは相続税を減らす目的だけではなかった可能性が高いとも言えます。

 

そのような趣旨から、もともと不動産賃貸業に本腰をいれているような人には、今回の税制改正の影響を受けないような措置がされました。

 

具体的には…

 

亡くなる3年以上前から不動産賃貸業を事業的規模で営んでいる人は、亡くなる3年以内に新たに賃貸を始めた物件でも特例が使える。

というものです。

 

この事業的規模の定義については、現在まだ国税庁から公式な見解が公表されていません、所得税の取扱いには事業的規模の見解は公表されていて、恐らくこの考え方が相続税でも使われるだろうと言われています。

 

では、具体的に事業的規模とは、どのくらいの規模なのかというと…

 

「5棟10室(ごとうじゅっしつ)基準」と言われています。

 

貸家などの場合には5棟以上、アパートやマンションの場合には10室以上、駐車場の場合は50台以上の規模で不動産賃貸業を営んでいれば、事業的規模と認めてもらえます。

※貸家とアパートと駐車場を持っている場合などには、各数値を割合で合計して判定します。

 

 

元々このくらい大きな規模で賃貸経営をしてきた人であれば、亡くなる直前に新たな不動産を購入したのであっても、それは相続税を減らす目的だけではないと認めてもらえるわけです。

 

 

さて、貸付事業用の小規模宅地特例の改正について、その概要を何となくご理解いただけましたでしょうか?

 

 

 

「これからの相続や資産活用に備えてあわてないようにしておきたい。」

 

 

具体的ではないけど、急な相続であわてないためにしておけること…など、

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なかなか奥が深い貸付事業用の小規模宅地特例に大きな税制改正ですが第9話はこの辺で…。

 

次回の「貸付事業用の小規模宅地特例に大きな税制改正②では例題を交え、もう少し具体的なお話をさせていただきたいと思います。

どうぞお楽しみに!

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