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「第6話」相続時精算課税制度は節税にならない?

「第6話」相続時精算課税制度は節税にならない?

 

お待たせしました!

 

贈与税が2,500万円も非課税になる制度があるのをご存知ですか?

 

 

通常の生前贈与(暦年贈与)では年間110万円までしか非課税になりません。

それに比べると非常にお得な制度だと思いますよね?

 

一見お得そうに見える制度なのですが…

 

実はこの制度…利用に関しては細心の注意が必要です!!

 

 

そもそも「相続時精算課税制度」とはどんな制度なの?

 

この制度は一言でいうと、生前贈与をする時は2,500万円まで贈与税を非課税にしますが、贈与した人が亡くなった時にはその人の遺産だけでなく、過去に生前贈与した財産にも相続税を課税しますよ」という制度です。

 

 

「例えば」

 

平成25年の時点で1億円持っているAさんという人がいたとします。

 

 

 

このAさんが、相続時精算課税制度を使って子供に2500万円を贈与したとします。

相続時精算課税制度を使えば贈与税はかかりません!

 

 

 

 

と言う事は …

 

贈与をしたAさんの財産は7,500万円となります。

 


 

 

 

時は流れ…平成30年

悲しいことにAさんはお亡くなりになってしまいます

この時Aさんの手元に残っていた遺産は7,500万円です。

ではこの遺産7,500万円に対して相続税がかかるのか

 

確かに「相続時精算課税制度」を使って生前贈与した財産は、2,500万円まで贈与税が非課税」になりました。

 

しかし!

 

Aさんが亡くなってしまった時には手元の財産だけではなく、この相続時精算課税制度を使って贈与した財産も含めて相続税を計算しなければなりません!

 

つまり先ほどのAさんの場合、残った財産7500万円と、相続時精算課税制度を使って贈与した財産2500万円を足した、1億円に対して相続税が課税されるという訳です。

 

 

つまり贈与税が非課税になるだけであって、相続税は課税されますので、節税というわけではなく、税金の先送りというのが実態なのです。

 

ここで注意しておきたいのが…

 

一度この制度を選択すると、以降永劫にこの制度が継続される点にあります。

 

「例えば」

 

先程の1億円もっているAさんが、平成25年に相続時精算課税制度を使って1000万円を贈与したとします。

2,500万円の非課税枠に収まりますので、当然贈与税は課税されません。

 

その後Aさんは平成26年に再び1,000万円を贈与しました。

この場合、贈与税はかかるのでしょうか?

 

答えは…

 この1,000万円も贈与税が非課税となります。

 

平成25年に贈与をした1,000万円と平成26年に贈与した1,000万円を合計した2,000万円という金額は、相続時精算課税制度の非課税枠2500万に収まりますので、贈与税は非課税とされるわけです。

 

このように相続時精算課税制度における2,500万円の非課税枠は、1度きりではなく一生の累計額で使える金額なのです。

これで贈与税は非課税となりました…

 

が!

 

もしAさんが亡くなった時には当然平成25年に贈与した1000万円も、平成26年に贈与した1000万円にも相続税が課税されることになります。

 

 

 

 

相続時精算課税制度は一度使うと永劫継続

※ 途中変更はできません ※

 

 

 

 

この時良く起きる失敗例が、相続時精算課税制度を使って贈与をしたあと、非課税の生前贈与だと勘違いした110万円(年間)の贈与をしてしまい、そのまま申告漏れしてしまうケースです。

 

「例えば」

 

平成25年に相続時精算課税制度を使って1000万円贈与をしたあとに平成26年に110万円、平成27年に110万円、平成28年に110万円の贈与をしたとします。

 

この場合Aさんが亡くなった時には、相続時精算課税制度を使って贈与した1,000万円だけではなく、その後非課税だと思って贈与した330万円も含め、1,330万円の財産を加えて相続税を計算しなければいけないこととなります。

 

 

 

何が言いたいのか…

 

そう…一度「相続時精算課税制度」を使った場合には、二度と「年間110万円の非課税枠」を使うことはできず、その後は都度贈与の申告が必要になってしまうのです。

 

 

 

 

 

 

通常の生前贈与年間110万円までしか非課税となりませんが、申告が不要で使い勝手が良く、計画的に使えばその人の財産を少しずつ減らすことができます!

 

一方で相続時精算課税制度は2,500万円まで非課税ですが、結局、全て手元の財産に足して相続税を計算するので、それ自体に将来の相続税を減らす効果はないのです!!

 

さらに!

 

贈与が2,500万円を超えた部分はどうなるか? 気になりますね。

 

「例えば」

 

ここではAさんが平成25年に1,500万円平成26年にも1,500万円贈与したとします。

 

合計3,000万円となりますので、非課税となる2,500万円を超えることになりますね。

 

この場合には、2,500万を超えた500万円に対し一律20%の贈与税が課税されます。

つまり100万円の贈与税を払わなければいけないのです。

※この贈与税100万円については、相続が起きた時に相続税から控除されます。

 

 

そして相続税精算課税制度にもいくつかのデメリットがあります。

具体的には次の通りです。

 

①一定の直系親族間の贈与に限られ、贈与者、受贈者共に年齢制限がある。

金額に関わらず贈与税の申告が必要になる。

贈与財産は相続時に小規模宅地等の特例が受けられない。

贈与財産は相続時に物納できない。

以降その贈与者からの贈与は暦年課税に戻せない。

不動産贈与の場合、移転コストが高い。※相続であれば登録免許税0.4%ですが、贈与の場合、登録免許税は2.0%となり、別途不動産取得税もかかります。

 

 

 

 

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さて話も尽きませんが、次回に持ち越す話もありますので第6話はこの辺で…。

いよいよ夏休みのお客様も多いと思います。

 次回は818日(土)に「相続時精算課税制度をお勧めする贈与」で再スタートします。

それでは皆様、素敵な夏休みをお過ごしくださいませ。

 

 

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